♪赤いあなたに逢いたい。
『赤いあなた』は1996年発表だからもぅ12年前になるのか。女性シンガーUAのシングル『リズム』のカップリング曲として収められたなかなかレアな楽曲だったりする。歌詞の中で主人公の女の子は、赤いあなた、苦いあなた、熱いあなた、甘いあなた、深いあなた、痛いあなたに逢いたいと歌い上げる。虹色の橋わたって、後悔の海こえて、神様お願いと歌い続ける。微笑んでいるようなちょっぴり切ながっているようなメロディで、UA独特の民族楽器を交えたリズムがとても軽やか。発売当時はそれこそ毎夜の子守唄代わりに聴き、いい夢も悪い夢もたくさん見た。
何故だかここへきて引っ張り出しては、やっぱりいい歌だなぁと思い思い、当時とは少し違った解釈を楽しんでいる。彼女の同年アルバム『11』には『水色』という楽曲があり、これまたウテンのお気に入りナンバーの一つ。不思議と毎年同じ季節に思い出すこの歌を、独り言のようにこっそり諳んじるのが年に一度の密かな習慣。
もしかすると“色”にまつわる歌が結構好きなんだなぁ。紺碧の青、鮮血の赤、プラチナの白と鮮烈な色名の綴られる大好きな楽曲もあるし、色のない空に初めての光が舞い降りて虹の鐘を鳴らすという色の原点を感じさせてグッときた歌詞もある。とっておきは緑色のスープ。『不思議の国のアリス』に出てくるニセ海ガメの「濃くてみどりいろの、すてきなスープ」の詩は本当に“すてき”で、そんなスープどうやって作ったものかと考えたりもしてしまう。
そのときの心模様を、そのときに惹かれる色が映し出すように、そのときどきに聴きたくなる歌にも心模様を解く鍵が潜んでいるように思う。昔好きで、一度忘れて、再び思い出した歌ならなおのこと、歌詞もメロディも当時とは解釈が異なって驚いたり、そうだったのかって気づいたりもする。心の成長のせいであったなら万万歳。楽しいんだ、これが。みなさんもお試しあれ♪